竹ケ原敏之介のローファーのかかとにラバーを貼って背が高くなった。

セレクトショップの店頭で、最後の1色になった竹ケ原敏之介のローファーを見つけました。そのショップは、私が服に興味を持つきっかけになったショップです。通勤途中に見るショーウィンドウのマネキンのディスプレイが素晴らしくて、いつも立ち止まって見ていました。置いている服もドメスティックブランドから、定番的なブランドまで魅力的な商品が揃っていました。
当時といっても、もう15年くらい前かもしれませんが、自分が好きなブランドで覚えているものだけ書くと、リングジャケット、アタイヤ、ドレイクス、ルイジボッレリ、オリアン、スチアンコル、Y.AKAMINE、スロウガン、グローバーオール、オールデン、トリッカーズ、ホワイトハウスコックスなどなど。(時期を間違えているものもあると思います。ごめんなさい。)
とにかく、好きなブランドや、上品で存在感のある服や靴などが色々と置いておりました。

竹ケ原敏之介は聞いたことはありましたが、実際に見るのは初めてです。
竹ケ原敏之介さんは靴のデザイナーですが、ここでは靴のブランド名としてそう呼んでいます。ジルサンダーさんのジルサンダーといった呼び方と同じです。
一目見るなり、そのカッコよさに釘付けです。
靴の甲の部分の暑苦しい存在感、洗練された武骨さといった感じのスクエアトゥ、ソールまで表情があります。深みのあるブラウン、革の質感や光沢に加え、購入時は今よりも味のある磨きがかかっていました。
精緻に作られた造形も、硬く引き締まった感じです。

いつも靴の修理をお願いしている靴修理職人さんに、竹ケ原敏之介のローファーを見てもらいました。オールデンのソールのラバー張替えのついでです。当時は履き始めの靴が硬くソールの返りが悪い時に、ソールのつま先部分に負担がかかって、つま先だけ減るのではないかと考えていました。そのため、予防の意味でつま先にラバーを貼ってもらうことを考えていました。

竹ケ原敏之介のローファーを見てもらうと、つま先については、普通に履いたら良いとの返事でした。つま先だけの補強の場合はともかく、ハーフラバーを履く場合を考えると、新品の状態ではなくある程度ソールの表面が荒れてからのほうが接着剤のなじみが良いとか、新品のうちからハーフラバーを貼ると一層返りが悪くなくからだと思います。

つま先の補強は不要との返事でしたが、そのあとに、意外なことを言われました。

靴のバランスが悪く、このまま履いていると靴底の真ん中あたりが擦れてくるというのです。対策として、ヒールにラバーを追加したほうが良いということです。
テーブルの上に靴を置いて説明してくれたのですが、確かにかかとが低く、靴が後ろに傾いている感じです。デザイン上の意図があってのことなのか、設計ミスか製造ミスかわかりませんが、試しにラバー一枚分をヒールに貼ったくらいの位置にすると、バランスよく見えます。
結局、つま先にラバーを貼ろうと思って、靴修理にもっていくと、かかとにラバーを貼ることになったのでした。

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