イタリア製ORIAN(オリアン)のシャツにポケットが。

メーカーズシャツ鎌倉が2012年にニューヨークに出店した当時、ポケットが付いたシャツを販売していたそうです。日本製の品質の高いシャツがニューヨークで受け入れられないはずがありません。
しかし、ポケットがあることに「おかしい。」と指摘があったそうです。欧米ではシャツは下着です。そのため日本のようにシャツの下にTシャツなどの下着は着ませんし、ジャケットを脱いでシャツだけになることもありません。
浴衣にポケットが付いていると日本人は「おかしい。」と思いますが、欧米人にとってシャツにポケットが付いているのは同じように「おかしい。」ことなのでしょう。その後メーカーズシャツ鎌倉では、ポケットのないモデルを揃えたそうです。

ボタンダウンのシャツは元々がスポーツシャツでカジュアルなのでポケットがあってもおかしくはありません。私が持っているルイジボレッリのボタンダウンシャツはポケット付きですが、なんとなく許せる感じです。オックスフォードなどのカジュアルな生地ではなくドレスシャツ用の生地なのですが細かい柄が入っているためそれほど違和感はありません。

高級ドレスシャツはルイジボレッリの他に、オリアンのレギュラーカラーのシャツも持っています。ここで言う「高級」は欧米の有名シャツメーカー製で高価格という意味です。逆にメーカーズシャツ鎌倉のシャツは価格以外の全てが「高級」です。

で、オリアンのシャツなのですが、たぶん10数年前に購入したものだったと思います。しっかりとポケットが付いています。それも大きめのポケットが。
買った当時はポケットが付いていることに疑問は抱きませんでしたので、日本ではそれが当たり前だったのでしょう。オリアンにポケット付きのレギュラーカラーのシャツを発注した商社か代理店も日本ではポケットが付かないと売れないから、などと説明して、オリアンの方も大人の対応をしたのかもしれません。おしゃれなつもりで2万円以上するシャツを買っても、ヨーロッパに行くと爆笑されるという意味の分からない状況です。

どこまでも正しい装いをする、というのも素晴らしいのですが、ケースバイケースで、現場対応というのもありかと思います。ジャケットを着ないで、半そでのシャツは本来であればおかしいのでしょうが、日本の夏には仕方がないと思います。
ただし、ヨーロッパでそれなりの立場の人が重要な商談に行くのであれば、ドレスコードに妥協はできません。ポケット付きの浴衣を着ている人と日本の夏は語り合えないからね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。